みなさま、こんにちは。女装家・なかたにりえ と申します。いつもブログを訪問くださり、ありがとうございます。
今回は、男性のわたしを受け入れてくれるサークルを探すまでの話を、させていただこうと思います。
※この連載は私の実体験に基づくエッセイです。投稿内容は個人的な感想であり、登場する団体・人物は一部表現を調整しています。
フラダンスは女性のもの?
さて、前回 お話しましたとり、決意を胸に第一歩を踏み出そうとしました。
しかし、わたしを受け入れてくれるサークルを探しあてるまでが、最初の大きな関門だったのです。
話によると、日本のフラダンスの人口は約100万人。そのほとんどが女性で、男性はわずか800人程度なのだとか。
”フラダンスは女性がするもの”、とする考えが、日本で浸透してしまうのは、これでは無理のないこと。わたしが居住する地方の田舎の町など、その極致に近いものかと。男性がフラダンスサークルの門を叩いてくること自体に、違和感を覚えられてしまったようでした。

門を叩けど弾かれつづけ
あちこちの役所や公民館に連絡を取り、地域のフラダンスサークル探しに奔走した日々。コンタクト先を見つけると、上から順に電話にて、受け入れ可否の問い合わせを入れておりました。
しかし案の定、男性が入会したいことを伝えると、電話口の向こうで空気が一瞬止まります。帰って来る返事も、毎回変わりません。
あるサークルは、「男性の方はちょっと...」
あるサークルは、「先生から男性の入会許可がおりませんでした...」
もっとも残念だった返事は、「いたずらはおやめください!」
前記のとおり、地方の田舎町における意識の根深さを感じながら、あっという間に3か月ほどが過ぎてしまっておりました。

ようやくもらった好感触
断られつづけ、残念さが増していたその時、最後に残った一つのサークルから、返事が来たのでした。
「明日発表会があるので、そのあとで少し、面談に来ていただけますか?」
多少の驚きはありましたが、これまでとは違った好感触。
やっと掴めたチャンスに、うれしさとともに、多少の緊張感も走ったのでした。

交渉、そして体験入門決定
当日はまず、サークルの発表会を拝見しました。地域の文化交流会の中での発表でしたが、期待通りの素敵な舞でありました。
おっして終わって、ついに面談のとき。ステージを終えたロビーにて、サークルのみなさまとの初対面。
指導者の方へ、自己アピールと希望を伝えました。これまでの経緯と、自分がどれほど真剣にフラダンスを学びたいのか、などなど。
すると先生が柔らかく笑いながら、こう言ってくれたのです。
「それなら、ぜひ一緒にやりましょう」
その瞬間、胸の奥がじんわり温かくなり、目頭が熱くなりました。
決意を新たに次の一歩へ
こうして、わたしのフラダンス人生が、静かに動き始めたのです。ほんの小さな出来事ではありますが、自分にとっては大きな一歩。
これからはじまる本格的な挑戦を、少しずつ綴っていきますので、どうぞお付き合いください。
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