女性用に作られた服や持ち物って、きれいで、可愛くて、美しく作られてますよね。これらは、美を追求する長い歴史を経て作り上げられたもの。時代や、人それぞれの趣向・感性に向けた、多様なデザインが存在し、ますます進化を続いてます。
ステージで派手なパフォーマンスを行うファッションショーも良かれど、わたしには街のショーウィンドウを彩るごく普通のコーデの方が、全然魅力を感じます。機能的でとても繊細につくられ、なおかつ、周りまでを明るくしてくれるすてきなデザインって、関心してうっとりしてしまいます。
ショップの店頭でマネキンさんが着飾るファッション、わたしはいつも一種の芸術鑑賞的な目線で眺めてます。いつまでもじっくりと眺めていたい気分になってしまいます。さらにその先、これを身に着けて過ごす時間を想像すると、空想がとても広がってしまいます。
すてきなファッションでいつもとちがう自分を楽しむこと、女性にとって楽しいことでしょうが、同じ思いを馳せている男性も多いのですよ。(〃艸〃)ムフッ
なかなか得られない時間
残念であるのは、男性が女性向けのファッションを身に着けることが、未だに一般的な趣味としての市民権が得られていないこと。
なので、公にできず一人で妄想を膨らませている男性が、数知れずかなりいらっしゃることと思います。もちろん、わたしもそのひとり。ただ自分が好きなファッションに身を包む、という行為がなかなかできずに、我慢を強いられているのが現実のところです。
こういう、簡単に女装できない環境にある男性、実は影で大変な苦労をしているのです。
以下はわたしの実例なのですが、このように実現に持って行くまでの過程がすごく大変なのです。
・仕事の都合や家族の予定を確認し、仕事に休みを入れても影響なく、家でもひとりになれそうな日がみつかれば、その日は「女装デー」としてターゲットを設定。
・この日のために、仕事は全力を上げて調整します。会議などが入ったらずらしてしまうなど、申し訳ないことをしてしまったこともございます。m(__)m
・家族の予定も入念にチェック。予定に変更がないかどうか、毎日さりげなく確認します。☑
・この日の行動も綿密に計画を立てておきます。どこに外出するか、外出先でなにをするか、なにを着て行こうか、着替えはどこでするか、メイク道具に補充は必要ないか、などの確認も必須です。
・その他、当日の天候、車の状態、ガソリンの残り具合、外出先までの交通事情、などなど、確認事項が多々ございます。
こういう苦労を乗り越えて辿り着いた当日、
待ち焦がれた癒しの時間が到来したときの喜びは、もうこの上ないものなのです。なにかをやり遂げた感さえ感じます。
同意いただける方も、きっと多かろうと存じます。
貴重な時間を楽しむために、わたしがしていること
前述の苦労を重ねて、迎えた当日。
お気に入りの洋服やコスメを自分の手に取って身に着けて、自分自身を癒してあげているひとときは、すごく楽しいものです。
しかし、このチャンスをそう多くは得られないのが、悲しいところです。
趣味を公にできていない現実が、ほんとうに嘆かわしいところ。とはいえ、止めようにも楽しくてどうしても止められない。
なので、せめてこの限られたこの時間、わたしは、より満喫したく考えています。装うだけでも十分楽しいながらも、それ以上に楽しんで、普段の生活にも充実を与えるために。
ところで、満喫するために、なにをしたらよいのか?
また例として、わたしが実践している行動を紹介させていただきます。
・女性的な心を養う。
・定期的な運動で体型を保つ
・なるべく肌をきれいにする
以下で詳しく述べてみますので、少しでも参考になりましたら、幸いです。
① 女性的な心を養う
「女装デー」の数日前より、精神面から女性仕様に近づけるようにしています。単に女性の姿を装うだけでなく、心から女性として振舞うことで、より楽しさが増して来るものです。
多くの男性にとって女性とは、か弱く、優しく、癒される存在、とのイメージがございます。が、社会での戦いで心が鋭利になっている男性が、着替えたからといって簡単に女性のように振舞えるとは限りません。
わたしのような不器用な人間は特にそうですので、数日かけて精神面をじっくり仕上げて行きます。大きく分けて二つでしょうか。
・ひとつは、やさしく丁寧な言葉遣いを心がけること。別に、『おねえ言葉』を使うという意味ではございませんよ(^^;。男性特有と言えそうな荒っぽい言葉を極力抑える、ということです。何かを口に出す前に少し立ち止まり、こういう言葉で大丈夫かな?、と考え、心の中で丁寧な表現に置き換えてから発しています。口調もおっとりさせるように。なので、この期間は、いつもよりも自然と言葉数が少なくなっているかもしれません。
・もうひとつは、怒ることをなるべく避けること。つい怒りの感情を抱いてしまうことがどうしてもあるのですが、「自分はいま、怒ってるな?」と感じたら、少し立ち止まって心を鎮めて穏やかに冷静に対応する、ということです。これは女装デーに関わらず、常にこころがけたいことですよね。人間的にも成長した気分になれそうです。
こうして、女性の持つ優しさを少しでも持てれば、楽しさが増しそうに思います。
② 定期的な運動で体型を保つ
若いころは、競技者志向で練習に励んでいた時期があり、そこそこストイックな生活を送っておりました。そのおかげか、当時は細身の身体で、いろんなファッションを楽しむことができました。
競技から離れた今、当時よりも体脂肪が若干増えてしまいましたが、これ以上容姿が変わらないよう、定期的に運動することを欠かさないようにしています。具体的には、ジョギング、散歩、水中ウォーキング、をしております。
たまにマラソン大会に出る以外には競技などまったく出ておらず、専ら健康のために続けています。健康と言うよりも、女装時に少しでもきれいに見えるようにするために体型維持することが、ほんとうの目的となっています。
できるだけ身体をすっきりさせてから女性の姿になりたい、このポテンシャルがある限り、運動を欠かさずにできているように思います。
一点気を付けたいのは、外であまり運動し過ぎると、肌が日焼けしてしまうこと。焼けてしまってからでは、手遅れになっちゃいますよ。(^^;
③ なるべく肌をきれいにする
わたしの体質の話なのですが、手足の体毛が多く、髭も濃い方です。当然、女装するには不向きな身体ですので、体毛の処置をするようにしています。
しかし、普段が男性で隠れて女装を楽しんでいる身なので、処置をするにも気を遣ってしまいます。髭はよいとしても、手足の処置は場合によっては疑われてしまう可能性がありますからね。
いままで毛深かった人が急に足を剃ってつるつるにして、それを見た家族などからその理由を問われてしまったら、どうしましょう?うまい言い訳を考えておくか、正直に白状するか...。ちょっとリスクがありますよね。(^^;
わたしの場合、女装の他に料理や運動も趣味にしておりますので、
「腕の体毛は、パン作りのときに生地を捏ねることも考えて、清潔にしておきたい。」
「足の体毛は、ジョギングで故障したときに、すぐにテーピングを巻きやすくしておきたい。」
と言い切って、処置を続けています。少々苦しい言い分ですけどね。(笑)
これも、女装を楽しむための苦労の一環、ということです。
また、女装デー当日の朝も、入念な処置を怠りません。
朝は、ジョギングなり運動をして汗をかき、シャワーを浴びて、頭から足の先まで丁寧に洗って身体をきれいにします。そのときに髭や体毛も今一度処置し、クリームを塗った上で、お着換えとメイクをはじめるようにしています。
まさに執念ですよね。(笑)
このように可能な限りの努力と準備はしておりますものの、これだけやったとしても所詮は男性の心身です。女性の持つ、自然な美しさには敵いません。
出来る限りのことはやったという気分をプラスさせ、女装を楽しんで行こうと思います。
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