女装をはじめたころの思い出 その08

女装ライフ

わたしの女装についての思い出を、お恥ずかしながら語らせていただいております。

今回は前回のつづき、はじめての女装外出のお話をさせていただきます。前回の話(その07)も興味を持っていただけましたら、以下を参照くださいませ。


掴んだチャンス

腹を決めたはいえ、わたしが住むのは地方で、さらに田舎の地域。こんなところで女装外出など、とてもできません。

万一、ここでしようものなら...、

それこそ一気に地域ネットワークに晒されちゃって、きっともう井戸端会議では話題の嵐。人口少の地方の町なんて、どこの誰など地域じゅうが知るところですからね。きっと身内の耳にも入って、もうどうなることやら。泣く泣く、楽しむこともなく、きっと女装界からも引退???

...などと、当時はネガティブで弱気一辺倒の思考でありました。今では考え方もだいぶ変わりましたけどね。(^^;

こういう感じなので、かなり遠くに行って実行することを前提とした実行計画を立案。

「失敗は許されない!」

という緊張感を持ちながら、綿密にリサーチして行動手段を考えました。

そして、半年くらいでやっと、

”泊りがけの名古屋出張”

という、大チャンスを掴むことができました。( ^)o(^ )

ここから名古屋なんて余裕で日帰り出来てしまう距離なんですけど、あれこれ工夫し、なんとか宿泊せざるを得ないスケジュールに仕上げましたよ。

迎えた当日

いよいよその日。朝から名古屋へ移動し、仕事はそれなりにこなし、夜になって、いよいよ真の本番です。

目的地は、名古屋・今池の『女装スナックR』

掲示板などの調査では、非常に理解あるママさん(純女さんです)の評判がよく、お店で一切レンタルでき、お着換えもメイクもしてくれるとのことでしたので、ここに決めておりました。

(注:実は最近まで存じなかったのですが、このママさんは数年前に亡くなられたと、別ブログ上で教えていただきました。ご冥福をお祈りいたします。)

ドキドキしながらお店に向かうと、評判どおりの素敵なママさんが優しくお出迎え。初対面でしたが、これだけでもホッといたしました。

自分の思いを伝えると快く協力してくれて、すごく安心したのを覚えています。(*^▽^*)

それからはママさんが直接お着換えの世話をしてくれ、変身完了。

しばしお店の他のお客さまとお話をしてから、いよいよ外出決行です。

いよいよ決行!

いよいよ決行!勇気を持って、一人で外を歩いてみることにしました。

このお店を選んだ理由がもう一つあり、それは、名古屋の中心部から少し離れてるので、外出しても人通りが少なくて安心かも?、と考えたからです。

お店の玄関から外に出るときには、緊張は隠せません。きれいになった、けど恥ずかしくてたまらない、この姿での初外出...。(@_@;)





いざドアを開けて外に出たところ、なんとそこには、いきなり目の前に、少し年配の女性の姿。お店がテナントで入っているビルの上の階の住人のような雰囲気でした。(;゚Д゚)

いきなりの急展開に

「やばっ、見つかっちゃった...」

とパニックに陥りそうでした。

けど、わたしの姿を見た女性のこの一言で、それもすぐに消え去りました。

「あら、きれい。素敵ね。」

一般から初めてかけられたこの言葉で、安心感が高まりましたね。(o^―^o)ニコ

おそらく、その女性もこういう人を見慣れていたのでしょうね。こちらが緊張しないよう、気を遣ってくれたのかもしれません。この趣味に理解ある女性の存在のありがたさを、ここで初めて感じました。

その後は、周囲を少し歩いて来ました。夜なので人に会うことはありませんでした。

メイクして女性の姿で外を歩いている自分に、ただ酔いしれておりました。(^。^)y-.。o○


スカートの下の足元に感じる外気がほんとうに心地良かった。パンプスで歩くコツコツする音で、さらにテンションアップです。街灯で映される自分の影が、髪が長くスカート姿であるのを見つけると、もう幸せの絶頂でしたね。意味もなく公園のベンチに足を揃えて座ってみたりとか。コンビニに入っちゃおうかとも思ったけど、その勇気は出て来ませんでした。


30分くらいひとり歩きし、閉店時間が近づいてたのでお店に帰り、メイクを落として着替えて通常モードに戻り、これで一大計画は終了。(._.)

一つの失敗もなく完璧にこなし、翌日の仕事に備えて宿泊先へ戻りました。

以上です。それにしても、メイクをおとすときの勿体なさは半端なかったです。( ´艸`)


ここでとりあえず満足してしまい、外出はおろか女装すること自体に暫しブランクが空いてしまい、2回目の外出はこの約10年後となりました。また追って、いろいろお話させていただきます。

次回(その09)は、女装からしばらく潜伏していた期間の話でも書かせていただこうと思います。またお時間ありましたら、よろしくお付き合いおねがいいたします。


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