[休職中の生活]回復しつつも時に波あり油断ならず

適応障害との格闘

時とともに落ち着くも、油断は禁物

前回の話 のとおり、適応障害と診断された当初の2か月はもう絶望的な毎日を送っておりました。なにをしても落ち着けずに焦りが募るのみの毎日。

とはいえ、それもさすがに時とともにだんだん落ち着いてくるものです。
なにせ仕事を休ませてもらったおかげで、1日のうちの在社時間と通勤時間、合わせて約10時間が自分の自由時間として得られたわけですから。
処方してもらった薬を毎日飲んで十分な睡眠をとり、日中はひたすら好きなことをし自分に対するプレッシャーがほとんど取り除かれた日々を過ごしていると、少しづつ冷静さを取り戻して自分を振り返られるようになってきました。

心が少し休まって物事を前向きに捉えられるようになるまで、わたしの場合ですと、休み始めてから3~4か月くらいだったかと記憶してます。ここは人それぞれと思いますので、あくまでご参考まで。

ただし、ここに来るまでに、気分がいい期間もあれば悪い期間もあり。いい時と悪い時が周期的にやって来て、いい時は家庭菜園などで割とアクティブに過ごし、悪い時は1日中寝転んでほぼ何もしない、といった感じでしたかね。

こんなパターンを繰り返してましたが、これも落ち着いて来ると冷静に対応できるようになってくるものです。
「悪い期間がやって来たかも?」
と心で感じたときには、寝込んでしまう前に無理を控えて過ごしておりました。

こんな自分自身の制御ができるようになってきたのを感じると、徐々にそれが自信になってきたものです。
なんとなく、既に自分は病を克服できたかのような気分にも、なってきておりました。あれだけ地獄のような日々を経験してきた訳ですから、こう思ってしまうのも無理ない話でしょう。

しかし、この時はまだまだこの病気を舐めていたんですよね...。

こんな自分勝手な思い込みのおかげですっかり油断してしまい、また大変な目にあってしまいました。

忘れたころにやって来た大波で、運転中に危機一髪!

下手に自信を持ってしまったわたしは、心の中は復帰するつもりでいっぱいでありました。
「これでもう、復帰も間もないはず!」
具体的な復帰の日程までひとりで考え始めるなど、まるで怪我を完治した人のようなつもりでおりました。

その矢先、実家に帰らねばならない用事ができて車で帰省することになり、一人で高速道路を長時間ドライブしておりました。そこで大きな波がやって来てしまったのです。

実家から自宅に向かう帰路の運転中、ふと当時のストレッサーの件が頭を過ってしまったのです。
「嫌な思い出だなぁ...。」
と考え始めたら、それが次第に頭の中で増長していってしまったのです。
考えるのを止めよう、と思っても、頭の中から離れない。
増長が収まらず、だんだんと怒りのような憎しみのような気持ちへと変化していく。
ちょっと落ち着かなきゃいけないと思えど、高速道路なので簡単には停車できず。
すると、緊張感や恐怖感まで心に上乗せされて行く...。

もうこうなってしまっては、自分の制御など利きません。
自分が何を考えているのやらわかりません。
自分がいまなにをしているのやらもわからなくなってしまってます。
掌や首筋には汗が流れてきました。
腕は既に震えています。
視界も狭くなってきてしまってます。
しかし運転を誤っては大事故に繋がりかねない。
もうド緊張でドキドキしながら祈りながらの必死の運転となりました。

...あのときのことは、今思い出しても怖くなってしまいます。

やっとのことで、なんとか無事に最寄りのPAに辿り着き車を停めましたが、もう汗だくで疲労の極致。
1時間以上、車の中で身体を横にして休ませておりました。
しかしそれでも、精神的疲労が収まらず。
ここは安全策をとって高速道路を降り、一般道で帰って来ました。もちろん途中のコンビニなどで何度も休みを入れながら。
おかげさまで、帰路はかなりの時間がかかったものの、一応無事に帰り着くことができました。

自分自身を急かさない勇気が必要

先の経験を主治医の先生に話したところ、これは ”パニック障害” なるもののようです。

もう完全に自分は治ったものだと勘違いをしておりました。大きな間違いでした。
きっと心の底に、未だ復帰を焦る気持ちが消えていなかったのでしょう。
焦る気持ちのせいで落ち着いて来た心を過剰に捉え、勝手に治ったものだと判断してしまったのでしょう。
自分を急かしてしまっていたのでしょう。

このときは猛反省してしまいました。
メンタル障害はぜったいに舐めてはいけません。
思い知らされました。

きっと自分の中に本気で治す覚悟がまだ生まれていなかったのと同然。
勇気を持って心を鎮めることに集中しようと、このときになってやっと初めて決心したような気がします。

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