趣味の女装について語らせていただきます。その8

女装ライフ

少々間が空いちゃいましてすみません。
女装外出することに決めた話をした ​前回​ からの、つづきになります。


腹を決めたはいえ、わたしが住むのは地方で、さらに田舎の地域。
こんなところで女装外出など、とてもできません。

万一、ここでしようものなら、それこそ一気に地域ネットワークに晒されちゃって、きっともう井戸端会議では話題の嵐。
人口少の地方の町なんて、どこの誰など地域じゅうが知るところですからね。
身内の耳にも入って、もうどうなることやら。
泣く泣く、楽しむこともなく、きっと女装界からも引退???

...などと、当時はネガティブで弱気一辺倒の思考でありました。
今では考え方もだいぶ変わりましたけどね。(^^;

こういう感じなので、かなり遠くに行って実行することを前提とした実行計画を立案。
「失敗は許されない!」
という緊張感を持ちながら、綿密にリサーチして行動手段を考えました。

そして、半年くらいでやっと、
”泊りがけの名古屋出張”
という、大チャンスを掴むことができました。
ここから名古屋なんて余裕で日帰り出来てしまう距離なんですけど、あれこれ工夫し、なんとか宿泊せざるを得ないスケジュールに仕上げましたよ。

いよいよその日。朝から名古屋へ移動し、仕事はそれなりにこなし、夜になって、いよいよ真の本番です。

目的地は、名古屋・今池の『女装スナックR』。
掲示板などの調査では、非常に理解あるママさん(純女さんです)の評判がよく、お店で一切レンタルでき、お着換えもメイクもしてくれるとのことでしたので、ここに決めておりました。

ドキドキしながらお店に向かうと、評判どおりの素敵なママさんが優しくお出迎え。
初対面でしたが、これだけでもホッといたしました。

自分の思いを伝えると快く協力してくれて、すごく安心したのを覚えています。
それからはママさんが直接お着換えの世話をしてくれ、変身完了。

しばしお店の他のお客さまとお話をしてから、いよいよ外出決行です。
勇気を持って、一人で歩いてみることにしました。

このお店を選んだ理由のもう一つが、名古屋の中心部から少し離れてるので、外出しても人通りが少なくて安心かも?と考えたからです。

お店の玄関から外に出るときには、緊張は隠せません。
きれいになった、けど恥ずかしくてたまらない、この姿での初外出。

いざドアを開けて外に出たところ、なんとそこには、いきなり目の前に、少し年配の女性の姿。
お店がテナントで入っているビルの上の階の住人のような雰囲気でした。
いきなりの急展開に
「やばっ、見つかっちゃった...」
とパニックに陥りそうでした。

けど、わたしの姿を見た女性のこの一言で、それもすぐに消え去りました。
「あら、きれい。素敵ね。」
一般から初めてかけられたこの言葉で、安心感が高まりましたね。

おそらく、その女性もこういう人を見慣れていたのでしょうね。
こちらが緊張しないよう、気を遣ってくれたのかもしれません。
この趣味に理解ある女性の存在のありがたさを、ここで初めて感じました。

その後は、周囲を少し歩いて来ました。

夜なので人に会うことはありませんでした。
ただ、メイクして女性の姿で外を歩いている自分に満足しておりましたね。
スカートの下の足元に感じる外気がほんとうに心地良かった。
パンプスで歩くコツコツする音で、さらにテンションアップです。
街灯で映される自分の影が、髪が長くスカート姿であるのを見つけると、もう幸せの絶頂でしたね。
意味もなく公園のベンチに足を揃えて座ってみたりとか。
コンビニに入っちゃおうかとも思ったけど、その勇気は出て来ませんでした。

30分くらいひとり歩きし、閉店時間が近づいてたのでお店に帰り、メイクを落として着替えて通常モードに戻り、これで一大計画は終了。
一つの失敗もなく完璧にこなし、翌日の仕事に備えて宿泊先へ戻りました。

以上です。
それにしても、メイクをおとすときの勿体なさは半端なかったです。( ´艸`)


ここでとりあえず満足してしまい、外出はおろか女装すること自体に暫しブランクが空いてしまい、2回目の外出はこの約10年後となりました。
また追って、いろいろお話させていただきます。

あと気になるのは、当時のスナックRのママさん。
ネットで見るとお店はまだ営業されているものの、ママさんが既に若い方に変わっているようですね。
当時のママさんはどうしていらっしゃるのやら。
元気でいらっしゃっるようでしたら、お礼を述べたい気分です。

コメント

  1. miiko より:

    初めての外出は、忘れられませんね。
    それにしても2回目の外出は10年もたってからなんてビックリです。
    私はそんなに我慢できませんでした。

    Rのママさんは私も知っています。残念ですが数年前に亡くなりました。
    今は新しい方が営業されています。

    • miikoさんへ
      いつも読んでくださってありがとうございます!

      1回目で満足した後は、しばらく女装から遠ざかってました。
      でも、やはり戻ってきちゃうものなんですよね。
      この趣味に嵌ると抜けられませんね。(笑)

      Rのママさんの情報もありがとうございます。
      もう亡くなられたんですね。残念な限りです。

  2. 春川真由美 より:

    こんばんわ
    T`Sから、ちょっとおじゃまします。
    初めての女装外出緊張しますよね。
    いろいろ思い悩んで、でも、女装したい。
    気持ち、よ~くわかりますよ。
    私の初外出思い出しました。
    私の初女装は、広島の女装サロン”A-cup”でした。
    この時は、室内で女装するだけのコースだったんで、
    写真も撮らず終わりでした。
    この時、対応してくれたスタッフさんが、言ったひとりごとが、
    私の人生を決めました。
    それは、”まあこれくらいならなんとかいけるかな”でした。
    後に、スタッフさんにその時のことをきいたけど、全く記憶なし。
    2回目の女装は、それから数か月後、同じ女装サロン。
    この時は、1泊コース。
    女装して部屋で過ごすだけと思ってたら、スタッフさんが、いっしょに
    晩御飯食べに行こうってことになって、近くの中華料理屋さんへ。
    そこから、ちょっとドライブ、トイレに行きたくなったので行こうとすると、スタッフさんが、女子トイレにいっしょにいってくれて、
    すませました。なんか、夢のような時間でしたね。
    あの日から、もう10年以上たちました。

    • 春川真由美さんへ

      T’sからいらしてくださって、とてもうれしいです。
      ありがとうございます。

      夢のような世界でしたか、よくわかりますよ。

      初めての外出ってとても勇気がいることですし、
      思い切って飛び出してから感じる心地よさ、何とも言えませんよね。
      誰しもがいい思い出として持ってますね。

      勇気を出した先でしか味わえない、まるで冒険のような世界ですね。

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